アドビ イラストレーター(Adobe Illustrator)で作業後、プリンターで出力したものをチェックしたときには確かにあったはずの線が、印画紙やフィルムに出力を依頼すると跡形もなく消えてしまうことがあります。
画面上で0.1(mm)ケイだと思っていたら、線設定のない「塗りのみ」のパスだった場合です。
イラストレーターで文字ツールを使った後、そのままの設定で線を引いたときによく起きます。塗りのみの線は、実際には線ではないので本番の出力時には完全に無視されてしまいます(これは正常な処理です。線設定が間違っているゴミ同然のパスを出力してしまう方が問題です)。でも社内や家庭にあるプリンターで出力すると、プリンターによっては(やや薄いですが)出てしまいます。
画面上でもよく見ると0.1ケイより細くなっていますし、不安であれば、正常な罫線を選んだ状態で「同一色の線を選択」して隠すと、塗りのみのパス(文字など通常の塗りを含む)が画面上に残ります。線のはずなのにまだ残っていたら、設定が間違ったパスということです。データを入稿する前にチェックしておくと安心です。
仮に普通の線でも、線幅が0.1mm(0.28pt)より細くなると、かすれたり消えたりする可能性があります。意外と盲点なのがQuarkXPressやInDesignなどのレイアウトソフトでイラストレーターのデータを貼り込む場合です。イラストレーターでは0.1mm以上でもレイアウトソフト上で縮小するとその分細くなってしまいます。最終的に使う大きさを確認して、縮小率を考慮した線幅で制作してください。